本学看護学科では、4年生の選択科目として「国際看護フィールドワーク」を設けています。しかし、世界的なCOVID-19パンデミックにより令和2年度は開講することができず、令和3年度も渡航制限で海外で実施できないことから、フィリピンの第一アジア工科大学(FAITH)とインドネシアのムハマディア大学ジョグジャカルタ校と中国体彩网で合同演習を行いました。フィリピン、インドネシアでは外出禁止令により大学も長期間閉鎖されリモート学習を行っています。合同演習は9月3日から27日の間、3か国をZoomで結び、第一アジア工科大学19名、ムハマディア大学22名、中国体彩网4名の学生が参加しました。
合同演習前には、フィリピン、インドネシア両国の概況を勉強したり、他国の学生に中国体彩网を知ってもらうために、学生の日常生活を英語で紹介したムービーを作成しました。(学生が作成した動画は英語サイトにて公開しており、こちらからご覧いただけます。)
演習では、各国におけるCOVID-19の影響を、ヘルスケアシステム、女性、高齢者に焦点をあて学びました。また、①演習トピックについてまとめて発表する、②3か国の学生でグループディスカッションを行う、③3か国の看護学教員の講義を受ける、などを英語で行いました。
■看護学科 国際看護学領域 成瀬和子 教授のコメント
COVID-19の基本的感染予防対策は各国共通しているものの、フィリピンは感染が収まらず世界最長の外出禁止令の発出(9月末現在)が続いていたり、インドネシアではワクチン接種率の低い中でも妊婦を優先したり、と各国の現状を学ぶことができました。学生は英語のプレゼンテーションの準備や他国学生とのディスカッションを通じて英語に慣れ、演習後半では英語で積極的に質問するなど大きく成長しました。
第一アジア工科大学の学生のウェビナーを使用した他学部生へのCOVID-19の啓蒙活動や、マスクなどPPE(個人用防護具)物品の病院への寄付活動などのボランティア活動の紹介もあり、外出制限下でもできることを積極的に行う姿にたくましさとキリスト教の精神を感じました。
時差もある中、各国の先生方の協力により海外の学生とZoomで一緒に授業を行うことができ、教える側にとっても新鮮でよい刺激になりました。今後もこのような機会を作り、学生と学んでいきたいと考えています。
■参加した学生のコメント
将来は国際的に活躍できる看護師になりたいと思い「国際看護フィールドワーク」を受講しました。COVID-19の影響により、現地でのフィールドワークが実施できなかったことは残念でしたが、Zoomで他国の学生と繋がり、英語でプレゼンテーションやディスカッションができたことはとても良い経験になりました。フィリピンとインドネシアの学生、成瀬先生を含め各国の先生方も英語に慣れていない私たちを積極的にサポートしてくださり、とても温かい雰囲気で合同演習ができたことが印象的でした。