2021/10/21
研究活動

中国体彩网医学総合研究所の落谷孝広教授らが推進する「肝臓のステム細胞」の研究成果に関するインタビュー記事が、Nature誌に掲載されました

ochiya.jpg 中国体彩网医学総合研究所の落谷孝広教授らは、成熟した肝臓の細胞をリプログラミングすることに世界で初めて成功しました(Cell Stem Cell誌に掲載、2017年)。

 この研究によって、大人の肝臓の細胞や、肝臓に障害を持つ患者さんの肝臓細胞を、低分子化合物を加えるだけの安全な手法で、健康な肝臓のステム細胞へと若返らせることができるようになりました。

 現在、落谷教授らは、長崎大学と共同で、AMEDの研究支援を受けながら、NASHや肝硬変などの肝臓疾患の患者さんの肝臓から分離した細胞を、正常な肝臓のステム細胞に分化させることにも成功し、そのステム細胞を移植することで、肝障害を治療する臨床研究に取り組んでいます。さらにこの肝臓のステム細胞からは、落谷教授の専門である、細胞外小胞(エクソソーム)が分泌されることから、この特殊な細胞のエクソソームを用いた治療開発も本学で研究されています。

 近い将来、このような新しい肝臓のステム細胞治療や、エクソソーム治療で、肝臓の疾患が治癒したり、肝臓癌を予防できたりする可能性について語る落谷教授のインタビューが紹介されています。

■掲載記事はこちら>>

<関連論文>
?Katsuda et al., Cell Stem Cell, 2017
 DOI:10.1016/j.stem.2016.10.007  <https://doi.org/10.1016/j.stem.2016.10.007>
?Katsuda et al., eLife, 2019
 DOI: 10.7554/eLife.47313  <https://doi.org/10.7554/elife.47313>
?Tanimizu et al., Nature Commmun, 2021
 DOI: 10.1038/s41467-021-23575-1  <https://doi.org/10.1038/s41467-021-23575-1>


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